安倍元首相が亡くなったというか、殺された。
このメルマガを読んでこられた方ならご存じのことだろうが、私はアベ政治を批判し続けてきたし、彼の政策に関しては好きになれないどころか、日本を韓国に抜かれるくらいボロボロにしてきたことにしても、コロナ禍の真っ最中に(おそらくうつ病になったのだろう)2か月も政権をほっぽらかして、首相の在位記録を樹立するや、すぐに政権を明け渡す姿勢など、政治家としての資質にすら疑いを感じている。
ただ、公人であるがゆえに政治家としてとか、政策などに批判をしていただけで、実は、あまり政治家に会わない、とくに総理経験者など5人しか(2人は結婚式の別の席にいて、一言も会話を交わしていない)お会いしていないという中で、本当に素敵な人だった。
腰も低く、マイルドで、育ちのよさがにじみ出ている。
おそらく、わけへだてもしない。
私もエンジン01に入って以来、林真理子先生他、偉い人の金魚のしっぽのような役割なので、いろいろな偉い人たちが、林先生と私とで態度が変わる経験を何度もしてきた。とくに林先生がいなくなってからがひどい。林先生が同席中は、それなりに私を遇してくれるが、そのあとで、一言も話をせずに、残りの偉い人仲間でしか話をしないという経験もしたこともある。
こういうことは今でも覚えているが、あえて実名は書かない。
一般的に偉そうにするやつは成り上がりが多い。
塾のオヤジ(しかも大して実績を上げていない)から文科大臣にまでなったシモムラとかいう奴は、私が大学の教員としてあいさつをする(というか、お節介な人がいて彼の席につれていかれたのだが)と「僕が君の大学の医学部を認可してやったんだ」とわけのわからない恩を着せられた。私にはまったくメリットのないことなのだが、「それはどうもありがとうございます」と卑屈に頭を下げることになった。
私は、議員の世襲に否定的だが、彼らがマスコミの連中に人気があるのはわかる気がする。
育ちがいい人間のほうが、目下の人間にいばらないものだ。
昔、「偉そうにするやつは田舎者と思えばいい」と教えてくれた尊敬する先生がいた(たぶん、土居健康郎先生)し、そう思うようにしているので威張る奴に、そのときは卑屈になるが、終わった後は軽蔑しているのでメンタルには悪影響はそんなに残らないが、やはり不快は不快だ。
私は灘という学校は嫌いでないが、灘から政治家になった奴はロクな奴がいない。選挙の前はヘコヘコしていたのが知事に当選してから偉そうにするやつもいるし、先輩への敬語の使い方もわからないのに文部科学副大臣になった奴もいる。自民党の会報の対談で遅刻してきても当たり前のような顔をしていたと思うと、コロナ自粛のわけのわからない方針を打ち出したやつもいる。
私は偉い人になったことはないが、なったらあんなふうになりたくないという見本を灘校の後輩たちは示してくれた。
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