マルコスの息子がフィリピンの大統領になったらしい。
激しい残虐行為を行った独裁者で、国民が追い払ったはずなのに、その息子が脱税で有罪判決を受けているというのに、また選挙で大統領に当選してしまう。
政権批判をするニュースサイトは彼が当選するや否や事業免許を取り消されている。このニュースサイトの編集長は表現の自由のために戦ったとしてノーベル平和賞を受賞している。
ひどい国と思うかもしれないが、私はフィリピンはアジアの中でもっとも日本に似ている国だと考えている。
実は、フィリピンは1950年代というか、父マルコスが大統領になる1965年くらいまで、アジアでもっとも豊かな国だった。教育レベルも高く当時としては驚異的といえる大学進学率40%と世界トップレベルの高等教育水準を誇った(これは中流が分厚いことも示す)。
しかし、マルコスが大統領になると身内ばかりを贔屓するので、タガログ語と英語が公用語で、大学を出た人間が自由に英語を使えることもあって、賢い人間はかなりの数でアメリカに移住した。
そうでなくても大きかった貧富の格差をさらに拡大させることで国民の消費力が落ち、また大学が自由に作れるために受験競争も実質なくなって、国民の学力レベルも落ちた。
結局、私が子どもの頃にはマニラに行くというと女を買いに行くというイメージをもたれるほど、売春が盛んで、ストリートチルドレンの多い、貧困国の代表のような感じの国になった。
日本も今、似たような道をたどっている。
18歳人口が減っているのに大学を作りすぎて、分数ができない大学生が問題になったのは99年のことだが、まったく改善しないどころか、ゆとり教育を断行してしまった。実は90年代の半ばには韓国や台湾に中学生の数学力が抜かれだしたのだが、自分たちの長期政権のため愚民化政策はやめられることはなかった。おかげでアホな世襲のボンボンが総理を務めることが続き、そんな奴にヘイコラして文書の改ざんまでさせられるようになってから東大卒が官僚になろうとしなくなった。
一般労働者の質が下がり、スマホや家電品で韓国や台湾に勝てなくなった。
官僚のほうも間違えてなった優秀な人たちも、すぐにやめて外資に行くらしい。
結果的に円が安くなりすぎて、日本まで安い国になってしまった。
コロナの前くらいから、日本の女が安いということで韓国や中国の人が押し寄せ、性病の大流行になった。
それなのに危機感がまったく起こらず、選挙でも世襲候補たちが圧勝する。
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