前回、立川談慶さんの「4630万円の行方にはメディアも人々も重大な関心を持つのに、11兆円の行方にはメディアも人々もほとんど関心を持たないのはなぜですか。」を紹介したが、よくよく考えてみると、これがテレビというものの、あるいはマスメディアというものの本質なのだろうと思えてきた。
日経の調査ではコロナ予備費12兆円のうち、最終的な用途を正確に特定できたのは6.5%の8千億円強にとどまったとのことだ。11兆円余りの金がどう使われたのかがよくわからないのに、それにメディアは関心をもたない。
たたきやすい人間、弱い人間の犯罪(それどころか不倫のように犯罪でない道徳的でない行為)はボロクソにたたく。
しかし偉い人のやることはそれよりはるかにひどいことでも腰がひける。
実際、11兆円と言わずとも尾身氏が理事長の医療法人が300億円ほどの補助金で311億円以上の収益増ということで、補助金を何に使ったのかがよくわからない。私の知る範囲ではこの病院グループのある病院(全部がどうかはわからないが)では、医師や看護師のコロナ病棟にいる人の危険手当はたった一日3000円だったそうだ。それで人手が集まらず、金だけもらってコロナ患者をろくに受けなかったことも明らかになっている。
それなのに尾身氏はマスコミでほとんど叩かれることなく、正義の味方の顔をして結核予防会の理事長になった。
高齢者の自動車事故はボロクソに叩く癖に、金持ちのボンボンの事故が報じられることはまずない。
マスコミは弱い者をいじめ、強い者には忖度する。
ところが、視聴者もそれに怒りの声を上げず、一緒になって袋叩きにする。
あのロシアですら政府批判、戦争批判をする人がいる。しかも国営放送で。
日本はどうなのだろう?
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