おそらく幻冬舎のブッキング力なのだろう。
かの『羽鳥慎一モーニングショー』に出た。
さんざん、コロナ煽り番組として批判してきたのだが、予想通り私の書いたものなど、キャストもスタッフも誰も読んでいなくて、事なきを得た。
このメルマガの読者の方は、私の節操のなさにあきれている人もいるだろう。
出版社が頭を下げて取ってきた仕事なので、私のような気の弱い人間には断ることができないのでご容赦いただきたい。
さて、この番組で拙著『80歳の壁』を取り上げてもらったのだが、さすがにすごい影響力だ。あっという間に5万部の増刷がきまった。
『テレビの重罪』で金のためならWHOがやめろといっているアルコールの飲酒シーンの広告をやることを批判したが、自分もこの魅力にとりつかれないか不安になってしまう。
最近になって高齢者向けの本が立て続けに売れているが、血圧は下げなくていいとか、血糖値も下げなくていい、専門分化医療はダメなどというのは、実は1996年に出した『老人を殺すな』(ブックマン社)の頃から言い続けていることだ。
私の師匠の土居健郎先生にもほめられたし、当時、尊敬している心ある臨床家の先生にもほめられた自信作だ。
ただ売れなかった。
土居先生には『タイトルが悪い』と言われてしまったが、そうなのだろう。
私が60を過ぎて世の中に信用されるようになったのか、それともタイトルが良かったのかわからないが、これからは高齢者のアイドル、高齢者のカリスマ(というのは僭越だが)になれるように頑張りたい。
ただ、これらの本のうちのどれかが(来週発売予定の『老いの品格』がいちばんの自信作である)100万部くらい売れても、おそらくは審議会の委員とかに選ばれることはないだろう。選ばれたら大学の教授たちをボロカスにいうことだろうが、そんなことを厚生労働省が許すわけがない。
論文を一本も書いてなくても教授になれる大事な天下り先を厚労省の役人が手放すわけはない。
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