元外資系レジェンズ『Team xoxo』あなたに寄り添う投資情報
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先週は米国発でのボラティリティが非常に高く難しいマーケットでした。結局日本市場はSQ明けのあく抜け感からか大幅に上昇して取引を終えたので皆様もホッとしているのではないでしょうか?決算発表もピークを迎え今週から多少リバウンドすることを願いつつ今週の週刊xoxoスタートです。
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今回のテーマ
1.アルゴ!アルゴ!というけれど
2.執行コストやパフォーマンス重視し過ぎで株価を動かしていませんか?
3.米国株を見るとわかる、ナスダック積み立て投資が最強なワケ
4.マトリックス好き必見?
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1.アルゴ!アルゴ!というけれど
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ところでアルゴ!アルゴ!ってTwitterでよく見るけれど皆さんアルゴをどのくらい理解しているのだろうか?
厳密にいうとアルゴってアルゴリズムの略称なのは皆様ご存じだと思うが、ネットで検索してみると例えばウィキペディアの説明は間違っている。実際定義は難しいが、コンピュータが発注数量、タイミングと注文方法をマーケット状況で判断して自動発注するシステム。いくつか戦術がありユーザーが各自それを選択して発注でき、いくつかの条件(指値だとか出来高縛り)を付与することも可能。このような感じか。
アルゴリズム取引の代表的な戦術はVWAPやTWAPを代表とする時間分散型、IN LINEやPWPを中心とするIS型等である。今ではいくつかの組み合わせやAIの実装で何千というアルゴリズム戦術が証券会社アルゴ取引で利用可能で、個人投資家向けオンライン証券でもそのうちのいくつかの戦術は利用でき、すでに一般的になっていると思われる。
残念ながらオンライン証券で利用可能なアルゴリズム戦術と機関投資家向けのそれでは月とすっぽん程の能力的な差があり、個人的には全く別物と考えて良いと思っている。個人投資家の方が思っているよりも、ずっと先進的でまさにサイエンスの領域である。例えば最も一般的なVWAP戦術だけ見ても僕がいた会社はスマートキューイングなる最初の子注文の指値変更をアルゴ取引だと悟られにくいようなロジックを組み込んで、高速取引業者に上手く使われないように(ゲーミングという)策を講じていた。それだけでなくゲーミングされないためのありとあらゆるロジックを組み込むことが顧客サービスの一つだと考えていた。また証券会社ソフトウェア故、価格へのインパクトを極力かけないようなコンプラ対策もまた実装されていた。例えば基本的に日中の新高値や安値を付けないというルールがあった。
もちろん戦術、戦略やロジックの理解は重要だが、それより重要なのがアルゴリズム取引には大きく2系統あることを理解することだ。
下の図は注文フローをイメージしやすくする物だが、今回はこの注目エリアに焦点を合わせる。
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