今週のざっくばらん
メタトレンドに基づく株式投資
今年に入って、GAFAに代表されるグロース株(成長率の高い会社の株)が大幅に値下がりしています。私のポートフォリオも、去年のピークからは20%ほど下げています。その間、ごく一部の株の入れ替えは行いましたが(主に、SPAC株の売却とTwitter株の購入)、基本的にApple、Tesla、Microsoftを中心としたグロース株中心のポートフォリオであることには代わりがありません。
そんなことを考えていたところ、Twitter で元Fidelity InvestmentsのPeter Lynch氏が1994年に行ったプレゼン(Peter Lynch 1994 Lecture)が流れて来たので、見てみたところ、驚くほどに私に投資の方針に沿ったものなので、紹介します。
基本的なメッセージは、マーケット全体の(=マクロな)動きを予想することは誰にも出来ないマーケットは短期的には上下するが、長い目で見たら必ず上がる会社の利益が十倍になれば、株価も十倍になる、これが基本自分自身が働く(=事情に詳しい)業界に目を向け、そこで魅力的な株を見つけるべき良いと思った会社の株を購入し、日々の株価の上下に一喜一憂しない
の5つです。特に注目して欲しいのは4番目です。私の場合、毎日のようにテクノロジーの業界の勉強をしているので、業界全体を見なければならない投資ファンドのマネージャーよりも詳しくて当然なのです。
今回の株安は、インフレ、それに伴う長期金利の上昇、およびウクライナ危機により起こっていますが、それはマクロ的な要素であり、上の1番目に書いてある通り、予想することはとても難しく、そんな時には「何もしない」のが一番良いのです。
「これ以上安くなる前に一度売っておいて、安くなってから買い戻そう」と思う気持ちは分かりますが、それを実際に行うのはとても難しく、結局はギャンブルになってしまいます。
「インフレや戦争」を理由とした株式市場全体の動きを「マクロトレンド」と呼びます。個々の会社の業績に応じて個々の株の「マイクロな」動きに対する反対語として使われる言葉です。
私は、さらにその上のレイヤーに、もっと大きな「流れ」があると思います。マクロの上のレイヤーなので、何と呼ぶべきかは決まっていませんが、ここでは「メタトレンド」と呼ぶことにしましょう。
現時点で、明確に見えているメタトレンドは、私たちのライフスタイルはさらにデジタル化する多くの職が、AIやロボットに置き換えられる自動車の大半は電気自動車になる(EV化)化石燃料を使ったエネルギーから、二酸化炭素を排出しないエネルギーにシフトする
の4つです。
Lynch氏が指摘するように、マーケットのマクロな動きは誰にも予想することが出来ません。しかし、メタな動きは予想が十分に可能なのです。特に10年以上の長いスパンで見れば、マクロトレンドすらノイズになり、メタトレンドが有意義に働くのです。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)