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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 096
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、20歳前後の若い世代を中心に起きている国潮現象についてご紹介します。
国潮というのは、国産品志向のことで、あらゆる領域の商品で、国産品を好む人が増えているという現象です。この国潮は3つのレイヤーがあります。
ひとつは、国産品の品質や性能がよくなったため、商品を選ぶと自然に国産品を選んでいるという無自覚な国潮です。この感覚の人がいちばん多いのではないかと思われます。
2つ目が、経済発展をする中国に自信を持ち、国産品を意識して選ぶというものです。
3つ目が、若い世代にとって、すでに新中国の建国などの近代史は、歴史の教科書に書かれていることになっていて、そのようなレトロな中国に憧れを持ち、関連商品を購入するというものです。このような現象は、特に国風元素(中国要素)と呼ばれ、漢服や少数民族独特のデザイン、近代遺産を尋ねる紅色旅行などが人気になっています。
注意したいのは、米中貿易摩擦などがあったため、海外製品排斥のような心の狭いナショナリズムと結びつけてしまいがちなことです。一部には「中国人は中国製品を買うべきだ」と声高に主張する人がいることは事実ですが、多くの若者は、性能と価格を見たら、中国製品を自然に選んでいたという感覚です。
事実、スマートフォンの領域では、米国製品であるiPhoneの売れ行きが好調で、海外製品であっても、商品としての魅力があれば売れるのです。「国潮の風潮があって、海外ブランドだから売れない」というのは言い訳にすぎません。「中国製品に性能や価格、魅力などで負けているから売れない」が本質です。
では、海外製品はどのように中国人消費者の心をつかめばいいでしょうか。それを知るには、まず中国の若者たちが、なぜ中国製品に惹かれるかを理解する必要があります。
今回は、国潮現象と国風元素についてご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 096
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▼目次▼
国潮と新国貨と国風元素。中国の若い世代はなぜ国産品を好むようになったのか?
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