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第17回 犬と猫の違いを書けますか?

前田安正の「マジ文アカデミー」
大学のキャリアセミナーで「犬と猫の違いを200字で書いて下さい」という課題を出しました。中には、おっ!と目を見張る着想と論の展開に、こちらが勉強させられる文章もあります。しかしその違いについて、ほぼ全員「犬はワンワンと鳴き、猫はニャーニャーと鳴く」と書いてきました。 キャリアセミナーは就職を意識した授業です。単位も与えられます。大学がこうした授業を提供していることにも驚きました。しかし今の時代は、就職が大学の一つの評価になっているのだそうです。 学生としては授業の一環なので、とりあえず課題を出しておけば単位はもらえます。しかし、犬と猫の違いを書くときに「犬はワンワンと鳴き、猫はニャーニャーと鳴く」で良しとする学生のメンタリティーに、疑問を持たざるを得ないのです。これなら、小学生でも書けます。 しかし、これが「犬と猫の違いをテーマとしたイベントの企画」についてであれば、こうした文章では、通用しないことは明白です。企画のプレゼンテーションにはなりません。あるいは、入社試験の小論文のテーマであっても同様です。まず通ることはありません。 ここには、「誰に対して、何のために書くのか」という目的が欠如しているからです。「ただ、書いた」のでは、読み手の心を打つことはありません。ことばをいくら積み重ねて文章を書いても、それは文字の羅列でしかないのです。

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  • 前田安正の「マジ文アカデミー」
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