「コア」がミスリードするインフレ判断
「インフレ判断で分かれる全体とコア」
先週13日に発表された米国の9月の消費者物価は、前月比0.4%、前年比5.4%の上昇と、引き続き高い上昇を見せました。しかし、変動の大きいとされるエネルギーと食品を除いた「コア」が前月比0.2%、前年比4.0%の上昇と、市場が恐れていたほど上がらなかったので、債券市場はひと安心しました。
翌日発表された9月の生産者物価(PPI)についても同様で、全体では前月比0.5%、前年比8.6%と大きく上昇、特に前年比では8月の8.3%から加速しました。ところが、ここでもエネルギーと食品を除いた「コア」では、前月比0.1%、前年比5.9%の上昇と、8月のそれぞれ0.3%、6.3%の上昇から減速しました。これで市場は安心して金利はまた低下しました。
物価指数全体と、「コア」との乖離が大きくなると、どちらを見るかで評価は分かれます。今回も全体では「インフレが加速」ととられる一方、「コア」では許容できる範囲と市場は見ます。この間にあるエネルギーは消費者物価で9月は前月比1.3%、前年比24.8%と高い上昇を続け、食品も前月比0.9%、前年比4.6%の上昇となっています。
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