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高野孟のTHE JOURNAL Vol.518 2021.10.4
※毎週月曜日発行
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《目次》
【1】《INSIDER No.1119》
安倍・麻生というゾンビに取り憑かれた「岸田政権」の
前途多難/断ち切られた「党風一新」の芽
【2】《CONFAB No.518》閑中忙話(9月26日~10月2
日)
【3】《FLASH No.430》
菅首相のさもしい経済施策が終わり、次の政権は大きな
ビジョンを描けるか/日刊ゲンダイ9月30日付「永田町
の裏を読む」から転載
【4】《SHASINKAN No.450》付属写真館
■■ INSIDER No.1119 2021/10/04 ■■■■■■■■■
安倍・麻生というゾンビに取り憑かれた「岸田政権」の
前途多難/断ち切られた「党風一新」の芽
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客観的には、今回の自民党総裁選のテーマは明らか
で、ただ長いだけが取り柄だった安倍晋三政権とその蛇
足でしかなかった菅義偉政権の計8年10カ月の間に、ヘ
ドロのように堆積した黒い沈澱物や茶褐色の老廃物をき
れいサッパリ大掃除して、若々しく爽やかな保守政党と
して再生することが可能なのだという姿を国民に強烈に
印象づけることにあった。
それには、何のかのと言ってもやはり河野太郎と小泉
進次郎の、新鮮ではあるがやや危なっかっしい人気抜群
のコンビを、政策通の苦労人である石破茂が下支えする
という構図は悪くなかったのだが、それが奏功するには
いくつもの条件が欠けていた。
●安倍に擦り寄るという河野の余りの政治音痴
まず第1に、河野自身が安倍・麻生に擦り寄って支持
を得ようとして、森友疑惑について「再調査は必要な
い」と言い、また持論である脱原発のトーンを弱めて
「安全な原発は再稼働する」と言ったりした。これは決
定的にまずかった。特にモリカケサクラ疑惑に関して
は、安倍・麻生が説明責任を回避し、国会も出来るだけ
開かないようにして逃げまくってきたことが国民の政治
不信の大きな要因となってきた訳で、ここは野田聖子の
ように「多くの国民が納得していないので支持率の低下
は当然。信頼回復には、2度と起きないよう調査をする
必要がある」と明解に言い放つことで対抗軸を形成しな
ければならなかった。
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