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言いすぎか!!
弁護士北村晴男 本音を語る
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Vol.122
2021.7.30
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目次
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【1】 『どこで「with コロナ」から
「ゼロコロナ」を求める社会になったのか』
【2】 『北村晴男の"素"』
【3】 『番組出演予定
イベント情報』
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【1】 『どこで「with コロナ」から
「ゼロコロナ」を求める社会になったのか』
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2年ぶりの開催となる全国高校野球選手権。夏の甲子園大会だ。
全国で熱戦(予選)が繰り広げられている中、7月17日、鳥取県の米子松蔭高校が学校関係者1人に新型コロナウイルス感染が判明したとして、県大会への出場辞退を申し出た。同校は春の県大会を制しており、夏の大会は優勝候補筆頭の第1シードだった。
各都道府県の高野連は、日本高野連が示したガイドラインの「当該校は感染者、感染が疑われる者の人数や行動歴、保健所の指示を踏まえ、当該校校長が参加の可否を判断する」という規定をもとに、それぞれにルールを設けて地方大会を実施している。
10日には甲子園常連校の福井商が、野球部員に感染者が出たとして出場を辞退していた。
だが、米子松蔭の場合は、野球部員に感染者がいなかったにもかかわらず、辞退。その後、野球部員46人が独自に行ったPCR検査は、全員陰性だった。
この決定に対して、米子松蔭の主将が「諦めきれない」とツイート。結果、多くの人が知ることとなった。対戦予定だった境高校の主将も拡散したという。
大騒ぎになると、鳥取の高野連は「県民や全国の皆様から多くのご意見をいただき、日本高野連や朝日新聞社から対応を変更できないかという話があった」として、不戦敗を取り消し、米子松蔭の出場を認めた。
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だれが「ゼロコロナ」を求めているのか
その後も21日に星稜、24日に選抜優勝校の東海大相模と、強豪校の辞退が続いた。東海大相模は登録選手20人中17人が感染していたとのことで、辞退はやむを得なかっただろう。
感染した部員には気の毒だが、PCR検査で陽性反応が出た時点で試合に出られないのは現時点では仕方がない。だが、陰性の選手だけでも試合が可能な場合、それでもその学校は辞退しなければならないのか。大いに疑問がある。
確かに試合当日に陰性でも、実は感染していて、その後、陽性に転じることはある。それによる感染拡大のリスクは試合不参加に値するほどのリスクだろうか。陰性の選手たちだけで試合をすることに、どれほど大きなリスクがあるのだろうか。
少なくとも、当初の米子松蔭高校の決断が、高校生の身になって、かつ社会とのバランスを真剣に考え抜いたものだとは、到底思えない。
どうも「ゼロコロナ」すなわち「コロナの感染者を1人も出してはいけない」という誤った方針(感情)に支配されているように思われる。
「ゼロコロナ」を求めるべきなのは、致死率が感染者の30%や40%に達するような、しかも感染力がすごく強いウイルスの場合である。
だが、新型コロナの変異株も、感染力はかなり強いが、若者の場合ほとんど重症化しない。つまり若者にとっては通常のインフルエンザとあまり変わらない。
その程度のものを極度に恐れるのはなぜなのか。私にはまったくわからない。
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