米国経済独り勝ちでもドルが下落する
「独り勝ちの米国経済」
このところの世界経済は、米国が突出して好調で、まさに独り勝ちの状態となっています。例えば、1-3月のGDP(国内総生産)をみると、米国が年率6.4%成長となったのに対し、日本はマイナス1.3%(年率5.1%)、ユーロ圏はマイナス0.6%と、いずれもマイナスになりました。ユーロ圏は2四半期連続のマイナス成長で「景気後退」の形になっています。
コロナからいち早く立ち直った中国経済は、1-3月のGDPが前年比18.3%と、空前の高成長になったように見えますが、前年が大きく落ち込んだためで、欧米と同じように季節調整後の前期比で示すと、0.6%の低成長にとどまっています。昨年後半の中国経済は確かに年率2桁の高成長を見せていましたが、ここへきて急減速し、早くも息切れが見えます。
これに対して、米国はこれまでの財政面からの政策支援もあり、個人の懐には依然として2兆ドル近い「余剰貯蓄」があり、これが感染減少で経済が正常化する中で今後消費に向かうと見られ、4-6月のGDPはさらに加速が見込まれています。アトランタ連銀の短期予測「GDPナウ」によると、4-6月のGDPは年率10%強の成長が予想されています。
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