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第162回 分散型アイデンティティー管理とブロックチェーン その2
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▼今回の記事
まず今回も、ビットコインを中心とした仮想通貨の動向を簡単に紹介する。
次にメインテーマとして、「分散型アイデンティティー」の分野で注目されているプロジェクトを一挙に紹介する。
▼仮想通貨の動向
それでは最初にビットコインを中心とした仮想通貨の動向で注目される動きを簡単に紹介する。
4月末には500万円台の前半まで下落したビットコインだったが、急速に値を戻し、いまは600万円台の前半で相場は比較的に安定的に推移している。
大きく値を下げた原因は、トルコ政府によるビットコイン決済の禁止であった。これは新型コロナウイルスのパンデミックで大規模な経済対策の導入が迫られ、通貨価値の下落からインフレが起こっているトルコが、ビットコインによる決済拡大でトルコ・リラの信用がさらに失墜するのをくい止めるために行ったことだった。インドなどもトルコと同様の問題を抱えているので、ビットコインの決済禁止が他の新興国にも拡大することが懸念されたのだ。
それが背景となり、4月末にはビットコインの相場の大暴落があるのではないかとの観測も強くなったが、そうはならなかった。ビットコインはすぐに600万円台を回復し、いまもこの水準で推移している。
●米SECによる「ビットコインETF」承認?
このように、ビットコインを中心とした仮想通貨の相場が安定的に推移している背景のひとつは、「米証券取引委員会(SEC)」による「ビットコインETF」が承認されることへの期待がある。
ちなみに「ETF」とは、「Exchange Traded Funds」の略で、証券取引所に上場している投資信託のことである。投資信託とは、投資家から集めたカネをひとつの資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券等に投資して運用する商品のことだ。証券取引所に上場しているので、株の売買と同じように証券会社を通じて取引ができる。
「ビットコインETF」とは、ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託のことである。これが承認されると、株式市場と仮想通貨の取引所の壁が実質的に取り払われ、株式市場でビットコインを組み込んだ投資信託の取引が可能になる。ビットコイン相場の上昇幅は大きいので、「ビットコインETF」の人気も高くなることが予想される。すると、ビットコインの相場はさらに上昇する可能性がある。
すでに今年の2月と3月に、ブラジルとカナダが「ビットコインETF」を承認している。アメリカも承認の方向に動く公算が高いと見られている。アメリカがこれを承認すると、その影響力は大きい。「ビットコインETF」の承認が世界標準になり、日本やEUの金融規制当局も承認する方向で動く可能性が出てくる。すると、世界の主要な市場で「ビットコインETF」が買える状況になる。
●インフレ懸念とあいまって相場はさらに上昇か?
すでに前回の記事にも書いたように、歴史上まれに見る規模の経済対策の導入が背景となり、アメリカではインフレが昂進している。これによる現金の価値の下落を懸念した投資家は、現物へと資産を移動させている。そのような資産のひとつとして投資されているのが、ビットコインを中心とした仮想通貨だ。
このようなインフレ懸念とあいまって、「ビットコインETF」のアメリカの承認への期待が、さらに仮想通貨の相場を押し上げることになる可能性もある。ということでは、今後も短期的な価格調整の局面はあったとしても、ビットコインが大暴落することはなさそうな印象だ。上昇トレンドは続きそうだ。今後も相場の展開には注視したい。
▼「分散型アイデンティティー」の注目プロジェクト
それでは今回のメインテーマを書く。「分散型アイデンティティー」の分野で注目されているプロジェクトの紹介である。興味深いものが多い。以下である。
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