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言いすぎか!!
弁護士北村晴男 本音を語る
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Vol.112
2021.2.28
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目次
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【1】 『東京オリンピック・パラリンピックは
必ず開催すべきだ』
【2】 『北村晴男の"素"』
【3】 『番組出演予定
イベント情報』
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【1】 『東京オリンピック・パラリンピックは
必ず開催すべきだ』
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橋本聖子さんが東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の会長に就任。「5カ月後の東京大会は安全・安心の開催をしなければならない」とコメントした。
だが、世論調査(読売新聞が2月5日~7日に実施)では、「観客を入れて開催する」8%、「観客を入れずに開催する」28%、「再び延期する」33%、「中止する」28%という結果。国民からは「そもそもオリンピックどころではない」との理由で、逆風が吹いている。
私は、「なぜオリンピックがやれないのか。意味がわからない」。
オリンピックの核心は「競技」だ。選手が競技を行えれば、オリンピックは成立する。
観客席やテレビ等による観戦・応援は、あくまで付け足し。観客席を満席にしたら感染拡大のリスクが高いのであれば、安全対策がとれるところまで入場者を減らせばいいし、リスクが大きい会場は無観客でやればいい。
本来儲かるはずのものが儲からなかったとしても、あるいは赤字が出たとしても、それは国やIOCなどが負担すればいいだけの話。
選手を第一に考え、絶対に大会は開催すべきだ。みんなで頭を絞れば、十分な感染対策が行えないはずがない。開催は十分に可能だ。
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昨年の選抜大会は最終段階まで開催の方向で進んでいた。ところが、最後の最後に「感染者を1人も出さないという確信が持てない」として中止となった。
日本高等学校野球連盟(高野連)は「1人でも風邪を引くかもしれないから」とか、「1人でも熱中症で倒れるかもしれないから」という理由で中止することは絶対ない。
熱中症で倒れる恐れがあろうが、打球が当たって死亡する可能性があろうが、そういうリスクを引き受けてやるのがスポーツ。若者がコロナに感染して重症化する確率は相当に低い。なのに、なぜ高野連は「感染者を1人も出さないという確信が持てない」などという理由で中止したのか。「感染者発生→世間からの非難→リスクを負いたくない」という自己保身の思考回路に陥ったとしか思えなかった。
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高野連の幹部たちは、昔、本当に高校野球を経験していたのだろうか。がむしゃらに野球に打ち込んだ高校時代の情熱を忘れてしまったのではないか。
「こういう場合にガマンするのも教育だ」などという考えに陥ったとすれば、とんでもない。そんなことで良い教育などできるはずもない。
選手たちは真剣に、力の限り野球に打ち込んでいる。その成果を試す場を提供してこそ、最高の教育ができるのだ。
大人たちが、あらゆる可能性を検討し、寝ずにがんばって開催にこぎつけ、はじめて高校生たちが、「コロナ禍で、あらゆる競技団体が中止する中、よく開催していただきました」と、大人に感謝する。そういう大人の姿を見て、高校生は成長していくのではないのか。
わずかな障壁に負けて大切な物を放り出すような大人を見て、高校生たちは、そんな大人になりたいと思うはずもない。そんなこともわからないのかと腹が立った。
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今の感染状況や死亡率から、どうすれば感染拡大を防げるか、観客は何人まで入れても大丈夫か、プロ野球やJリーグなどのスポーツ競技の1年間の経験から、さまざまな対策が検討できるはずだ。
知見はある。外国からの観客を入れない選択肢もあるだろう。無観客でやるのもいい。空港での検査時に選手から擬似陽性が出るかもしれないが、それについては2週間、隔離する(但し、一定時間練習のための外出OK)などのルールを決めればいい。
実際、今年の全豪オープンテニス(オーストラリア、メルボルン)は、1日当たり収容人数の25~30%にあたる計3万人に限定。
選手も大会側が用意した複数のチャーター機でオーストラリア入り。その搭乗には陰性証明が必要だった。入国後はホテルで2週間の隔離(練習のため1日5時間までは外出可)。だが、陽性者が確認された3便に同乗していた錦織圭選手など72人は、ホテルでの2週間の隔離中、一歩も部屋から出られない完全隔離だった。
その隔離用ホテルのスタッフが陽性と判明し、そのホテルに滞在していた錦織選手などは、2度にわたって外出禁止となった。それでも錦織選手は、「オーストラリアの感染対策は100点だと思う」とコメント。
開催期間中、メルボルンのあるビクトリア州で新型コロナウイルス変異株が発見。感染拡大を防ぐための5日間のロックダウン(都市封鎖)が宣言されたが、無観客で続行した。
全豪オープンの大会責任者、クレイグ・タイリーさんは、「集団を隔離・検査し、状況に応じたトレーニングの環境を作り出せれば、その『バブル』に入る選手に感染の恐れがなくなるのはほぼ確実だ」「われわれが聞いている選手たちの声は、とにかく試合に出てプレーしたいというものばかりだ」とコメント。
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