今回は、いま審査評を執筆している最中の投稿論文を一例として、その審査評の邦訳をまじえつつ、論文審査(査読)についての僕の体験や所感を簡単にリポートしたいと思います。普段よりも少し短いのですが、世界の学術雑誌における投稿論文にたいする審査評を見ることができる機会はほとんどないでしょうから、レア度の点からいって大きな価値があるかと思います。
もともと論文審査は、まず審査員となる可能性がある研究者を雑誌の運営側が見つけだして、論文の要旨なりを添付しつつ、「~についての論文が投稿されたのですが、審査していただけますか?」といった具合に打診されます。
審査員を見つけるには、投稿論文のなかで言及されている研究文献を執筆した当の研究者に当たることが多いだろうと思います。国籍や年齢などは問われませんが、ある程度の信頼がおけるだろうと思われる人物を2名くらい選びます。雑誌が英語の場合は、もちろん英語で連絡が取れたり、審査評を英語で執筆したりできる人物が重宝されます。
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