[高野孟のTHE JOURNAL:Vol.479]2021年はどんな年になるのかーー3月に最初の山場が?

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 高野孟のTHE JOURNAL Vol.479 2021.1.4                  ※毎週月曜日発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 《目次》 【1】《INSIDER No.1080》    2021年はどんな年になるのか    ーー3月に最初の山場が? 【2】《CONFAB No.479》閑中忙話    (12月27日~1月2日) 【3】《SHASIN No;422》付属写真館 ■■ INSIDER No.1080 2021/01/04 ■■■■■■■■ 2021年はどんな年になるのか ーー3月に最初の山場が? ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■  最短コースを辿った場合、菅義偉政権は3月から4月 にかけて行き詰まり、崩壊する可能性がある。  危機要因の第1は、コロナ禍第3波への対応に失敗し 続け、遅ればせの緊急事態宣言を出しても感染爆発が避 けられないような状況に陥ること。  第2は、3月11日の東日本大震災・福島第1原発事故 10周年を前に、こともあろうに、トリチウムを除去でき ないままの汚染水を海洋放出する“決断”をし、福島の 漁民はじめ県民の大反乱を呼び起こすこと。  第3に、その結果として、3月25日に福島でスタート する聖火リレーができなくなり、国民のみならず世界中 が東京五輪開催は「やっぱり無理か」と確信してしまう こと。  そうなると支持率は地に落ちて退陣を余儀なくされ る。これが菅政権の最短命シナリオである。 ●失敗を繰り返すコロナ禍対応  菅首相は12月31日、急拡大するコロナ禍への対策を関 係閣僚と1時間半近くも協議したが、その終了後、何ら 国民向けのメッセージを発しようともしなかった。記者 団が緊急事態宣言を発令するのかどうか問うても、それ には答えず、「まず医療体制をしっかり確保して感染拡 大回避に全力をあげる」などと間抜けなことを言ってい た。  本来であれば、「このままでは緊急事態宣言を出さざ るを得なくなる。それを避けるために政府はこれとこれ をやり遂げる。だから国民の皆さんもこういう覚悟で正 月を過ごしてほしい」と、力強く訴えるべき時だったろ う。見るに見かねた小池百合子都知事は1月2日、首都 圏3知事を引き連れて内閣府を訪れ、西村西村康稔経済 再生担当相に対し「緊急事態宣言」の発令を速やかに検 討するよう要求した。  この図柄は菅義偉首相にとって最悪で、本来であれ ば、年末のコロナ禍拡大の様子を見て菅のほうから4知 事を官邸に招き、自分が主導して緊急事態宣言の是非、 その条件やタイミングを検討した上、私が責任を以て決 断するというポーズを見せるべきであった。それを失し て、4知事に押し掛けられてしまったとしても、西村な ど出さずに、自らが応対し「知事の皆さん、よく来てく れた。一緒にこの難局乗り切りましょう」というような ことを白々しく言い放って見栄を切るべきであったろ う。
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