中国の「内憂外患」
「中国に現代版ABCD包囲網」
中国は徐々に米国を中心に、周囲を包囲されつつあります。米国のポンペイオ国務長官は10月6日、日本、インド、オーストラリアの各外相と、4か国外相会談を行いました。そこで「開かれたインド太平洋構想」を進めるとともに、中国の軍事力拡大、海洋進出についても、関係国が連携して監視にあたることを確認しました。
その日の夕刻、NHKのインタビューで同国務長官は、「中国は南シナ海、東シナ海などで軍事力を誇示し、威圧的な行動をとっている」と非難、「世界はあまりに長い間中国の脅威にさらされてきた」と言い、「今こそこの問題に真剣に取り組まなければならない」と述べました。
そして香港、台湾についての米中の対立は、「これはアメリカと中国という問題ではない。自由と専制政治のどちらを選ぶかの問題だ。軍や威圧的な力を使って弱い者いじめをする国に世界を支配させるわけにはいかない」として、アセアンなども含め、広く関係各国との連携を呼びかけました。
これは第二次大戦前の日本に対する「ABCD包囲網」を連想させます。つまり、日本が1941年7月に東南アジアに進出したのを機に、米国(A)は日本の資産を凍結し、日本への石油を禁輸とし、英国(B)や中国(C)、オランダ(D)による包囲網を敷きました。日本はこれを突破するために、結果として太平洋戦争に突入することになりました。
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