第127号(2020年9月18日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
第1部【無敵の交渉・コミュニケーション術】のコーナーでは、
今回はより具体的なケースを例に挙げてお話ししたいと思います。
名付けて【欲しいものを予算内で手に入れる交渉術】です。
そして国際情勢に目を移すと、今週はいろいろな案件が進行中です。
一つ目は、『激動の世界における“中国との付き合い方”』についてです。
米中対立が激化し、貿易や経済面のみならず、世界各地、とくにアジアを中心として安全保障上の対立にまで発展し、
今や全面対立の様相を呈しています。
COVID-19が世界を襲う中、着々と影響力をつけている中国といかに付き合うのかについて【2】のコーナーで取り上げます。
二つ目は、【イスラエルとUAE・バーレーンとの国交正常化によって動き始めた中東地域再編】の動きです。
アラブのリーダーを自任するサウジアラビアは、接近を黙認しつつも、
パレスチナ問題の解決が先決という原則論を崩していませんが、アメリカとイスラエルの企ては、
今後、サウジアラビアの動向にかかってくるかと思います。
一番大きなポイントは【イラン包囲網は本当に作用するのか】という点だと思いますが、
その影には中国の存在が・・・。
そして11月のアメリカ大統領選挙の結果次第では、中東ディールは水泡に帰すかもしれません。
中東のバランスをいじると確実に紛争に発展するというジレンマがあることから、今後も目が離せません。
三つ目は【EU主導で進むグリーン・リカバリー】を巡る国際情勢です。
国際炭素税の導入の提言や、2030年までの温暖化効果ガス排出削減の深堀(当初の1990年比40%削減から、55%削減へ)、
そしてESG投資に代表されるグリーンファイナンスの深化などから見る“アフター・コロナ社会における環境・エネルギー技術の覇権争い”について大きな動きが出てきています。
WTOを巻き込んだ貿易上の争いに発展するのか、それとも【グリーン・リカバリーの賭け】はEUの分裂を加速させるのか。
こちらも要注目です。
それでは今週号、スタートします★
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