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第151号.共済期間と厚年期間でこれだけの加入があるのに、一般的とは異なる取り扱いの数々。

事例と仕組みから学ぶ公的年金講座
こんばんは! 年金アドバイザーのhirokiです。 共済年金は平成27年10月の被用者年金一元化で厚生年金に統合されました。 統合されてからもう5年ほどになりますが、これから年金を貰う人は共済加入していた人も厚生年金として支給しましょうねという事です。 共済と厚生年金を統合したいというのは昭和50年頃から高まり、昭和59年4月に一元化しようと閣議決定して以来30年くらいしてやっと統合できたわけですね。 まずどうして共済を厚年に統合しようとしたのかというと、公務員が主に受給する共済年金と、民間が主に受給する厚生年金の額に大きな差があったからです。 これを年金の官民格差といいました。 国民全員が国民年金に加入して65歳になると全員が老齢基礎年金を受けるという事になる前の、昭和61年3月31日以前の事ですが、年金計算の内訳がまず違いました。 共済は退職する前の直近1年の平均を取って、報酬に比例する年金だけを支給していました。 以前、旧民主党が報酬比例一本の年金にする!と言っていたのと同じ形ですね。 退職前の1年間の平均を取るだけなら、勤務期間が長くてちょうど給料が最高に高い時だから、そりゃあ年金額は高額になりますよね^^; それと、厚生年金はすでに昭和61年時点では60歳支給(女子は55歳に据え置かれていたが、昭和63年から平成11年にかけて60歳に引き上げた)だったんですが、まだ共済は55歳支給でした。 共済は給付が高いうえに、支給開始年齢まで随分早かったわけですね。 これを解消したかった。 ちなみに共済というのは福利厚生と同じようなもので、会社が独自でやるようなものなんですが、その産業が斜陽化した時にその会社だけで何とかしようとすると年金給付が立ち行かなくなる場合がありますよね。 大問題になったのが旧国鉄共済ですが、あの国鉄の二の舞になりかねないリスクがあったんです。 ・国鉄共済組合はなぜ破綻寸前まで追い込まれたのか(2020年6月バックナンバー) https://www.mag2.com/archives/0001680886/2020/6 だからもうどんな産業の人も厚生年金に統合させるべきであるとの認識がなされたわけですね。 なので第一段階として、まず先に国民年金をその名の通り国民全員が加入する年金として、全員が共通して加入する部分を作り、どんな職種であれ公平な保険料負担をして、将来は公平な給付を受けるという部分が老齢基礎年金として導入されました。 ただ、厚生年金や共済は給料高い人ほど、多くの保険料を負担してるので、その老齢基礎年金の上にそれまで納めた保険料に見合う報酬比例の年金を支給しようという形になりました。 現在もこの1階に国民年金、2階に報酬比例の年金を支給するという形がベースとなっています。 この2階建ての形にした事で、今まで報酬比例部分一本だった共済に共通部分の国民年金の部分が出来て、報酬比例部分は過去の全期間を平均して年金を支給しようという厚生年金と同じ形になりました。 数字で表すと、今まで共済が220万円の報酬比例部分一本だったとします。 これが、国民年金と厚生年金の2階建てと同じ形になった事で、70万円が老齢基礎年金、130万円が退職共済年金、厚生年金の水準を超えた部分20万円は職域の年金(職域加算)として分断されました。 なお、共済はもともと配偶者加給年金なんて無かったので(加給年金が無くても十分年金が高かったから)、昭和61年4月1日以降に厚生年金と同じように2階建ての形になった時に、共済年金にも加給年金が導入されました。 さて、それから30年ほど経った平成27年10月にようやく共済年金も厚生年金として支給しようという事で統合されました。 あれ?昭和61年4月で形を同じにしたからいいんじゃないの?と思われたかもしれませんが、細々とした制度の違いは残っていたのです^^; たとえば、障害年金や遺族年金貰う時は過去の保険料納付記録を見るなんていうのは普通でしたが、共済はそんなものは見なくても良かったのです。 そのような有利な条件が残っていたので、平成27年10月からは厚生年金と同じ条件に統一されました。 まあ、共済はもう厚生年金として支給はしますが、支給する機関は共済はそれまでと同じく共済がやってます。 厚年や国年は日本年金機構ですね。 そこら辺は、事務処理の負担が大きいようなので今後も支払う機関は別々かもしれません。 というわけで、今回は共済と厚年を貰う人の年金を考えていきましょう。

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