ポピドンヨードでうがいをするとコロナ感染が重症化しないと大阪の府知事が記者会見をして大騒ぎになっている。
ポピドンヨードという薬は古い薬だが、面白い薬なのは確かだ。
ウィルスを強力に殺す作用があるのに、うがいに使えるくらいだから、少量ならうっかり飲んでしまっても死なないどころか病気にもならない。
ほかの消毒薬は人間の口に入ると原則的にまずいとされている(アルコールが例外だが、やはり抗ウィルス力は弱い)。それと比べるとかなり強力な抗ウィルス作用をもちながら、うがいにも使える、つまりちょっとくらいなら飲んでも大丈夫というこのポピドンヨードはユニ^くな消毒薬と言える。
ただし、この薬はうがい薬としてはアメリカでは認可されていないらしく、うっかりアメリカに行くときに忘れていったのだが、外用薬のものしかなかった。成分が同じだから大丈夫だろうと思ってうがいをしたら恐ろしく苦かったことを覚えている。
実は、この古典的なうがい薬が脚光を浴びたのは、以前にもある。
私が研修医を終えて、後期研修医をやっていたときに、このポピドンヨードがHIVウイルスを不活化するというニュースが飛び込んできた。
少なくとも医者の間ではかなり話題になっていたようで、私の上司の医長の先生が、「要するに遊んだ後、イソジンでピチャピチャ洗えばいいんです」と聞かせてくれたことを鮮明に覚えている。
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