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『 田中優の未来レポート 』
第203号/2020.1.30
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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『 2020年を「急がば回れ」の年に(中) 』
「こうしてみると、コスト的に安いのはペレットストーブなどの「バイオマス利用」に切り替えることだ。それを含め、どうしたら可能になるのか次号で述べたい。」
…と前号に書いていたが、調べるにつれて日本には持続可能な暮らしの歴史が長くあったことに気づいた。
今年、西暦2020年だが、縄文期の最も古いものは今から一万六千年以上も遡る。それは縄文期だが、土器や建物跡から見て定住していたことが確認されている。私たちが習ってきたセントラルドグマ、「狩猟採集→農耕、定住→文明発達」とは違う歴史なのだ。
狩猟採集しながら定住し、大きな町を作り、暮らしていたようなのだ。定住していないとなかなか土器は作れない。運んだら割れるし、「モバイル土器」もなかった。そう考えて青森県にある「三内丸山遺跡」を見ると、驚異的だ。こんな巨大な集落を作り、長く同じ地に暮らしていたのだから。
https://sannaimaruyama.pref.aomori.jp/wp-content/uploads/2019/03/iseki_05.jpg
(中略)
日本の木材はかつて燃料源として使われていたが、戦後はガスに代わって1970年頃には消費量がゼロになってしまった。もう一つの消費先である建物の木材(「用材」という)には使われているが、とても成長量に追いつくレベルではない。日本の中で一年間に成長する木々の森林蓄積量は、毎年ほぼ一億立方メートルずつ増えている。それで国内の木材消費量を完全に賄うことができる(約7000万立方メートル)が、それでも日本は海外から木材を輸入し続けていて、現在でも国産材が使われる比率は三割ほどである。
輸入材が多いといったが、世界で植林する技術を十分に持っているのはわずかしかない。ほとんどの輸入木材は天然林の伐採なのだ。海外の木材輸出国から見ると、「日本はあれだけなけなしの木材を奪っていくのだから砂漠のような国だ」と思っていて、実際に来てみるとその森林量の多さに驚くのが実態だ。
中でも「燃料として木材を使う」ことが重要になる。
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